空き家の処分について

 空き家を処分したいというお問い合わせをいただく際、どうしても活用が難しい、売却が困難な物件が多くあります。こういった物件でも、廉価で買取を行う不動産業者が存在します。多くの場合、これらの業者は転売を目的としていると考えられます。

解体や測量は買取業者が負担するため、1円で売買が成立することもありますが、その際に問題となるのが、残置物の処分です。空き家の多くは親族から引き継がれることが多いですが、片付けをせずにそのままの状態というケースも少なくありません。買取の条件として、残置物の撤去は売主が行うという特約がつけられることが多くあります。そのため、売却にかかる手数料と残置物の撤去費用を合わせると50万円を超える場合もあります。

さらに、残置物の処理を清掃業者などに依頼すると、産業廃棄物扱いになるため、どうしても費用が高くなってしまいます。一番安価に処分する方法は、ご自身で袋に詰めて清掃センターに持ち込む、粗大ごみとして市の回収業者に引き取ってもらう手配をすることです。

空き家の片付けは、たとえ親族であっても一緒に暮らしていなかった人の生活を整理するため、非常に大変な作業だと思います。しかし、空き家を活用するにしても処分するにしても、まずは中のものを片付けて空にする必要があります。そのため、空き家となった際には、家の中の片付けをどうするかを早めに決めておくことで、次の段階にスムーズに進めることができるでしょう。